川上郁雄・三宅和子・岩崎典子編『移動とことば』

移動とことば

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国籍や出自によらない多様な越境が常態となった今日、「移動」という視点抜きに、流動的な「ことば」を語ることはできない。本書では、そのような「移動とことば」の常態を踏まえ、研究者自身が移動を続けながら研究テーマに向き合う地動説的研究を目指した。当事者のインタビューやライフストーリーをもとに、複数言語環境の中で移動する人々の、他者との関係性、言語経験・記憶を解き明かす。

序章 なぜ「移動とことば」なのか(川上郁雄)

第1部 移動の中のことばとアイデンティティ

第1章
「ハーフ」の学生の日本留学―言語ポートレートが示すアイデンティティ変容とライフストーリー
(岩粼典子)

第2章
移動する青年のことばとアイデンティティ―オーストラリアで継承日本語を学ぶ学生の事例から
(倉田尚美)

第3章
日仏国際家族環境を背景に持つ日本語専攻修了生の「移動」の経験と意味づけ
(山内薫)

第4章
子どもたちが「移動しながら生きる自分と向き合う」授業実践―シンガポール日本人学校の事例から
(本間祥子)

第5章
外国につながる子どものキャリアデザイン―「国」「ことば」の認識との関わりに着目して
(人見美佳・上原龍彦)

第2部 移動の中のことばとライフ

第6章
国際結婚家庭2世代の「移動」と「選択」―母から娘の50余年間の軌跡をたどる
(三宅和子)

第7章
ある中国残留孤児の系譜―一世から四世までのインタビュー
(上田潤子)

第8章
移住者の語りに見られる「経験の移動」が示唆するもの―Agencyという観点から
(八木真奈美)

第9章
国境を超えたあるろう者のライフストーリー―ろう者にとっての「移動」と「ことば」
大塚愛子・岩粼典子)

第10章
移動するパキスタンムスリム女性の青年期の言語生活
(山下里香)

第11章
「移動する子ども」からモバイル・ライブズを考える
(川上郁雄)

展望討論
「移動とことば」研究とは何か
(三宅和子・岩粼典子・川上郁雄)

【関連図書】

「移動する子どもたち」のことばの教育を創造する―ESL教育とJSL教育の共振 (シリーズ多文化・多言語主義の現在)

「移動する子どもたち」のことばの教育を創造する―ESL教育とJSL教育の共振 (シリーズ多文化・多言語主義の現在)

「移動する子どもたち」のことばの教育学

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「移動する子ども」という記憶と力 (リテラシーズ叢書)

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