新刊『ことばと社会 多言語社会研究』14号(三元社)

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ことばと社会 14号―多言語社会研究 リテラシー再考

ことばと社会 14号―多言語社会研究 リテラシー再考

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特集:リテラシー再考
[編]『ことばと社会』編集委員会

定価=本体 2,500円+税
2012年10月25日/A5判並製/352頁/ISBN978-4-88303-323-2

[目次]

〈序論〉近代のアポリアとしてのリテラシー──リテラシー再考 2/砂野 幸稔 4
アフリカにおける識字を考える/米田 信子 43
イタリア・ルネサンスにおける「俗語化」──翻訳とリテラシー/大黒 俊二 67
「同文」リテラシーがもたらした近代文学
     ─日本統治下、台湾の植民地漢文が歩んだ自助再生の道/陳 培豊 84
日本語漢字とリテラシー/ましこ・ひでのり 114
識字/情報のユニバーサルデザインという構想─識字・言語権・障害学/かどや ひでのり 141
読めたのに読み解くことのできなかった原発安全神話/野呂 香代子・山下 仁 160
リテラシー再考 書誌/砂野 幸稔 192

投稿論文
  少数民族儀礼・祈祷師をとりまく社会状況の変化と自言語の表記
   ─ベトナム北部ホアビン省P行政村におけるムオン人の事例/大泉 さやか 208

書評
Patrick HEINRICH, The Makings of Monolingual Japan: Language Ideology and Japanese Modernity
     [評者]石原 昌英 236
徐阿貴『在日朝鮮人女性による「下位の対抗的な公共圏」の形成──大阪の夜間中学を核とした運動』
     [評者]定松 文 246
砂野幸稔編『多言語主義再考──多言語状況の比較研究』
     [評者]塩川 伸明 252
高田博行・椎名美智・小野寺典子編著『歴史語用論入門──過去のコミュニケーションを復元する』
山下仁・渡辺学・高田博行編著『言語意識と社会──ドイツの視点・日本の視点』
     [評者]三宅 和子 261

連載報告●多言語社会ニッポン
 アイヌ語 ?
   aynu itah eyaycaakasno: tani an=kii pe・tani orowano an=kii kun pe
   〔アイヌ語学習?─?現状と課題〕/北原 次郎太 モコットゥナシ 276
 琉球弧の言語 ?
  琉球諸語盛い立てぃーるたみ〔琉球諸語の復権へ〕/高良 勉 305
 移民の言語 ?
  母語教育の意義と課題─学校と地域、2つの中国語教室の事例から/高橋 朋子 320
 手話 ?
  バイモダル・バイリンガリズム
    ─手話言語と音声言語のバイリンガリズム研究が示す知見/澁谷 智子 330

近刊短評 339
Mokuzi(Contents) 346
執筆者紹介 349


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http://ja.twitter.com/SangenshaP/status/258825489567870976

http://d.hatena.ne.jp/sakuranomori/20110322




フェイスブックにかいたこと 2012/10/31 追記】

野呂 香代子・山下 仁「読めたのに読み解くことのできなかった原発安全神話」←「東大話法」モデル(安冨歩)を社会言語学的な「談話分析」に具体的に適用した、おそらく最初の論文。よくよむと、すごい。
 ただし、ここで 展開されている自己批判は、かなり深刻。なぜなら、これは ましこが『知の政治経済学』(pp.42-4/p.70)で震災まえに指摘ずみ(初出2003年)であり、山下さんには 贈呈ずみだと記憶しているから。
http://www.sangensha.co.jp/allbooks/index/266.htm

知の政治経済学―あたらしい知識社会学のための序説

知の政治経済学―あたらしい知識社会学のための序説


【『知の政治経済学』関連ブログの一部転載 2012/10/31】
http://d.hatena.ne.jp/sakuranomori/20110330/p1
「……もう1つ、テクノクラートによる知識の皮相な「利用」について論点を出しました。大学で生産される知識―たとえば、現在問題となっている原子力工学や、集まった皆さんの多くが学んでいる経済学―が、官僚によって独自の意味付けが行われて「利用」されていくことについて意見をお聞きしました。また、皆さんからは、なぜ「御用学者」はそうしたことについて関心を抱かないのか、「御用学者」の範囲はどこからどこまでか(政府の審議会に参加する学者をイメージすることは容易だが、『ホンマでっか!?TV』に出演する学者は該当するのか!)という問いを頂きました。その場では私なりにお答えをしたつもりですが、まさしく知識社会学の課題としてこれから検討を続けていきましょう。
また、ゼミが始まる前に、ましこが梶田の価値を十分に認めながらも、手厳しく批判している理由がなかなか掴めないという話しをしていました。もう1度、梶田の著作に戻って考えてみたいと思います。」

  ↑ やっぱり、むずかしいか…… 筆力不足と。