岡崎勝『センセイは見た! 「教育改革」の正体』(青土社)

センセイは見た! 「教育改革」の正体

センセイは見た! 「教育改革」の正体

四六判
定価1850円+税
ISBN978-4-7917-6878-3 C0037
書店発売日 2015年8月24日


http://www.bookservice.jp/bs/ItemDetail?cmId=6422162
内容紹介

学力テスト、評価制度、いじめ対策、道徳教育…。「改革」の美名のもとに学校現場にもたらされるのは混乱ばかり。現役教師が考える、子どもたちのための真の「教育」とは何か。

目次

1 眠れない夜と教育改革の日には、忘れかけてた「愛国心」がよみがえる(二〇〇七年)教育基本法「改正」、学力「低下」、学校評価・教員評価
2 センセイは見た!(二〇〇八年)学力テスト、教員の疲弊、学校の中の競争原理
3 静かにしてセンセイの話を聞きなさい!(二〇〇九年)いまどきの子ども、モンスターペアレント(?)、新学習指導要領
4 センセー「子ども手当」は、子どもがつかっちゃいけないの?(二〇一〇年)民主党政権の「教育改革」、子どもや親の不安、学校とは何か
5 センセー、もう話し合うのをやめて、多数決で決めて下さい!(二〇一二年 その1)橋下市長の「教育改革」、教員のサービス労働、公立学校の役割
6 いじめ問題における現場感覚(二〇一二年 その2)いじめの定義、子ども・親・教員、文部科学省教育委員会
7 「俺のとは違うなぁ」(二〇一四年)「アベ暴走教育改革」、道徳の教科化、男の子と女の子
8 「貧しさに負けた…いえ、世間・格差に負けた…??」(二〇一五年)早期教育・中学入試、子どもたちの「貧困」、「二分の一成人式

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■学校が教員にとって、ブラック企業そのものであること(サービス残業が前提の体制)、すくなくとも義務教育は託児機能+「社会化」機能が不可欠なオートポエイシス的空間であること、学力テストは本質的に有害無益であること、教育委員会は基本的に無意味な組織であるなど、ラディカルな(一般社会にとってという意味でしかないけど)議論満載。
■学校の、よくもわるくも不変の体質がするどくスケッチされていると同時に、ここ10年弱ぐらいの学校空間をとりまく環境変化のうきぼりにされていて、教育関係者には必読文献だとおもう。